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| 1820年頃、米国から布教活動のために移住した宣教師の妻たちによって持ち込まれたのがアメリカン・キルト。当時、彼女たちがハワイ王族の女性を集めて開いた「裁縫教室」が、この地にキルトを広めるきっかけとなったようです。その後、既存のパッチワーク&キルティングの技法に、ハワイ流の独自なアレンジが加えられ、「ハワイアン・キルト」へと発展。1870年代に、現在のような自然をモチーフにした幾何学パターンの手法が確立されました。当初は、保温目的のベッド・カバーを中心に作られていましたが、温暖なハワイでは暖をとる必要がないため、徐々にハワイアン・キルトは装飾性・芸術性を重視する方向へと移行していきました。現在は、ベッド・カバーだけでなく、ウォール・ハンギング(壁掛け用のタペストリー)、クッション、財布、メガネ・ケース、バッグなど、バリエーションに富んだキルト作品が、多く生まれています。 |
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ハワイアン・キルトの一番の特徴は、樹木や草花・果物など、ハワイの自然をモチーフにした幾何学模様にあります。2色使いのシンプルなものが中心ですが、切り絵のようなシンメトリーな絵柄が無地の生地の上にくっきり浮かび上がるさまは、プリミティヴな力強さ&美しさを感じさせます。ちなみに、現在のようなハワイ独自のデザインは、「日陰に干した白いシーツにレフアの木の陰が写っていた」のをヒントに生まれたとも伝えられていますが、真偽のほどははっきりしません。日本でも、シンプルななかにも、エネルギッシュな生命力を秘めたハワイアン・キルトの人気は非常に高く、主婦層を中心に静かなブームを呼んでいます。
(写真上)手提げバッグ(左)メガネケース(右)きんちゃく |
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ハワイアン・キルトは、無地の生地の表面に単にアップリケ状にパターンを縫い付けるのではなく、絵柄のアウトラインに沿って、約一センチ間隔で幾重にもキルティングが施されています。一枚のベッドカバーを縫うのに1日8時間労働で1か月以上かかることも珍しくはないといいます。それゆえ手の込んだものはかなり高価と思っておいたほうがいいでしょう。トップキルターが製作した大型のものになると、$300以上のものも値がついているものもあるようです。しかし、高価=自分にとって価値があるものとは限りません。懐具合と相談しつつ、自分のインスピレーションで気に入ったデザインのものを選ぶのが一番。小さめのタペストリーや小物類のなかには比較的リーズナブルなものも多いので、ハワイのお土産としてもおすすめです。
(右写真)2枚の布を重ね、さらに柄のモチーフをかたどった布を重ねてステッチしていきます。裏を見ると、柄に沿って一針ずつ刺した手作り感がよくわかります。 |
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| ハワインアン・キルトの模様のモチーフは、「フラッグ・キルト」(王朝の紋章や旗をデザインしたもの)を除けば、自然の木や草花が中心。これらの草や木には、それぞれ意味があり、ハワイの人々は贈る人への気持ちをキルトのデザインに託すといわれています。たとえば、キルトのモチーフとして取り上げられることの多い「パンの木」には、「成長・豊かさ・繁栄」の意味があります。よってパンのキルトは出産祝いなどに贈られるケースが多いようです。そのほか「レフア」は火の女神ペレの象徴として、「パイナップル」は歓迎・ホスピタリティという意味……などなど、それぞれのモチーフに含まれる意味を知ると、さらにハワイアン・キルトへの興味は深まりそうですね。 |
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| ▲左から、ジンジャー、パイナップル、ヘリコニア |
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